「まちにイノベーションを起こす!」をテーマに、三浦半島をベースに活動する方々がプレゼンテーションをするイチロクカンファレンス。
第24回となる今回は、今一番ホットな街と言っても過言ではない!?久里浜へ出張!
こちら、湘南信用金庫久里浜支店の湘南しんきんホールをお借りして開催しました!
登壇者は過去最大となる7名。
盛り沢山なレポートをお届けします!
<登壇者紹介>
- 一般社団法人リンクセクタ 代表理事 阿部 敏博 氏
「まちの「女子力」」
- N-Sports tracking Lab合同会社 代表社員 CEO 横井 愼也 氏
「すべてのマリンスポーツの常識を変える! デジタルトレーニングとマルチアングル観戦への挑戦」
- コミュニティナース/横須賀まちの保健室プロジェクト代表 小松 亜矢子 氏
「まちの保健室、これまでとこれからの話」
- 一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木 愛 氏
「地域で活用できる認可外託児所「sukasuka-nursery」」
- 株式会社ヤチヨ 代表取締役社長 鈴木孝博
- 空き家レンジャー代表・ピンク 加藤 太一 氏
「空き家レンジャーが横須賀に進出!?」
- 久里浜商店街協同組合 理事長 森下守久 氏
「久里浜商店街の新しい取り組み〜キャッシュレス導入事例等〜」
01. 一般社団法人リンクセクタ 代表理事 阿部 敏博 氏
「まちの「女子力」」
最初の登壇者は一般社団法人リンクセクタの代表理事をつとめる阿部敏博さん。
一般社団法人リンクセクタは、地域活性化に寄与することを目的として、平成28年7月に設立された会社です。行政・民間企業とは異なる第三の部門である多元セクターとして地域社会のバランスと調和を図り、個人・団体・企業・行政や人と人とを結びつける事業を行っています。
その具体的な内容はというと、
・買い物難民の支援として、移動スーパー「とくし丸」を始動
・地域包括センターと連携して高齢者の就労を支援
・消費税増税などで事業の継続が困難と感じている個人事業主の相談支援
など、地域の課題を見つけながら活動をしているそうです。
また、「女性の力をまちのパワーに!」をコンセプトに、横須賀に縁のある女性起業家3名を講師に招き、
10/3(木)『まちの女子力』イベントを開催予定。
「興味のある方、知恵を貸してくれる方はぜひ一緒に活動してもらいたい!」とのことでした!
一般社団法人リンクセクタ
HP
Facebook
02. N-Sports tracking Lab合同会社 代表社員 CEO 横井 愼也 氏
「すべてのマリンスポーツの常識を変える! デジタルトレーニングとマルチアングル観戦への挑戦」
続いてはつい先月16Startupsで起業したというN-Sports tracking Lab合同会社・代表の横井愼也さん。
横須賀でワールドカップ大会も開催されているウィンドサーフィンとの出会いをきっかけに、新しいスポーツの価値を発見したいと会社を立ち上げました。
2014年からウィンドサーフィンを始めたという横井さんは、その翌年の大会でビギナー部門優勝。本格的にプロを目指してみたいと、効率よく上達できる方法としてフォームをデジタル化し分析することを思いついたのだとか。
これまでわかりにくかった上手い選手とそうでない選手の差をIOTを活用し計測して分析することでトレーニングの効率を上げる『スポーツパフォーマンス分析事業』は、現在では世界中から注目され、分析をしてほしいと声がかかるほど。
また、『スポーツエンターテイメント事業』では、
海上で行われるマリンスポーツは陸から離れていて直接観戦が難しいという特徴があるため、競技をドローン撮影しマルチアングルでライブ配信、また選手1人1人にGPSをつけてリアルタイムに位置情報を取得することでレースの全体像を把握し3Dのバーチャル映像にして配信するという、今までにないような観戦スタイルを提供しています。
2020年、第4回目となるウィンドサーフィンワールドカップも横須賀で開催されます!どうぞお楽しみに!
▼詳しい事業内容はクラウドファンディング掲載ぺーじからどうぞ!
https://readyfor.jp/projects/sup-worldtour-osaka
03. コミュニティナース/横須賀まちの保健室プロジェクト代表 小松 亜矢子 氏
「まちの保健室、これまでとこれからの話」
続いては、昨年4月のイチロクカンファレンスでコミュニティナースとして活動を始める意気込みを語ってくれた小松亜矢子さんが、約1年半の時を経て再び登壇!
小松さんが目指すのは、地域の人たちの活動動線の中にあって立ち寄りやすく、気軽に看護師とお喋り・相談ができる場所をつくること。これは全国的にも注目されている取り組みなのだそう。
活動に賛同してくれた3人の看護師仲間と、昨年6月には京急長沢駅のコミュニティカフェで月2回『まちの保健室』をスタートさせ、今年8月には拠点も増やし活動を拡大しているとの事。
また、地域の人たちを交えて勉強会や意見交換を行う『よこすかケアラボ』も始動。第1回目となる10/24は、この横須賀で必要とされていることは何か、コミュニティナースが出来ることは何かといったことを話し合います。
これからの展望については、「ボランティアで始めた活動ですが、これからは法人化してきちんと事業としてやっていきたい」と小松さん。将来的には複合施設を作りたいと語ります。
詳しい活動内容や『まちの保健室』のスケジュールはコチラをご覧ください!
横須賀まちの保健室プロジェクト┃Facebook
04. 一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木 愛 氏
「地域で活用できる認可外託児所『sukasuka-nursery』」
続いては、久里浜商店街内に事務所を構え活動を広げている一般社団法人sukasuka-ippoより、代表の五本木愛さんが登壇。
『sukasuka-ippo』は、横須賀市療育相談センター・ひまわり園の保護者会から生まれた障害児のお母さんたちのグループ。
横須賀の障害福祉に関わる情報を集めて発信する活動から始まり、子どもたちが大きくなっていくうえで「足りないもの、欲しいと思うものは自分たちでつくろう!」と思い立ち、さまざまな事業に発展させています。
2017年6月には横須賀商工会議所と連携し、働きたいお母さんたちと地域企業とを繋げ新しい働き方を提案する『よこすかテレワーク』をスタート。また翌年4月には、障害のある子もない子も共に過ごせる場所を作りたいとインクルーシブ学童『sukasuka-kids』を開所しました。
そして数ヶ月前に新たに久里浜商店街にオープンしたのが、障害があっても安心して通うことのできる美容室『SARAH』と、障害の有無にかかわらず就学前の子どもを預かることができる託児施設『sukasuka-nursery』。その準備資金はクラウドファンディングで集め、100人を超える方からの支援のおかげで無事にオープンすることができた喜びを語りました。
「美容室って、障害児にとっては特にハードルが高いんです。お店の人にも周りのお客さんにも迷惑をかけてしまうかもという心配からなかなか一歩を踏み出せない家庭が多い。」と五本木さん。『SARAH』オープン後間もなく、寝たきりのお子さんの利用があり、生まれて初めての美容室を体験しとても喜んでくれたのだとか。
託児事業については、横須賀には一時預かりをしてくれる保育施設が少なく、小さい子どもを育てるお母さんたちが切実に求めているものだと感じていたそう。「きょうだい児の用事や病院だけでなく、お母さん自身のリフレッシュにも活用してほしい」と語ります。また10月からの保育無償化に向け、定期利用枠も設けているとのことです。
駅からすぐの商店街の中に、働く場所・子どもを安心して預けられる場所・そして美容室。近くには公園やスーパーも。
これは子育て世代には嬉しいですよね!
「どうかこの横須賀市久里浜に、たくさんの子育て世代が集まってくれたらと願っています」と締めくくった五本木さん。
これからの活動にも注目です!
一般社団法人sukasuka-ippo┃HP
五本木 愛┃Facebook
05. 株式会社ヤチヨ 代表取締役社長 鈴木孝博
続いては株式会社ヤチヨの代表であり、この16Startupsを運営する株式会社マチノべの一員でもある鈴木考博が登壇!
第20回イチロクカンファレンス登壇時にスピーチした『よこすかポートマーケット』のその後のことをはじめ、横須賀の商業施設事情について語りました。
『よこすかポートマーケット』は運営元であったシティサポートよこすかが撤退して以降、2019年末までという期限つきでテナント会だけで運営を続けていますが、今のところ赤字にならず運営ができているとの事。その後は閉店しリニューアルオープンに向けて新しい事業者が運営を引き継ぐそうです。
また今年3月に閉店した 『ショッパーズプラザ横須賀』跡地に新たに開業する商業施設についても、テナントはほぼ決定しオープンに向けて着々と準備が進んでいるとの情報も。2020年4月24日(金)、グランドオープンが待ち遠しいですね!
そして鈴木自身も、今後も地域活性化に貢献できるような新しいことをやっていきたいと意気込みを語ります。
最近は中学生など子どもたちへ向けて話す機会も多いそう。
”夢亡き者に成功はなし”という吉田松陰の言葉を用い、
「事業を通してまちに魅力を贈れるような人になりなさい」とエールを贈っています。
鈴木孝博┃Facebook
株式会社ヤチヨ┃HP
06. 空き家レンジャー代表・ピンク 加藤 太一 氏
「空き家レンジャーが横須賀に進出!?」
続いて登壇したのは、カラフルなつなぎ姿が印象的な、その名も『空き家レンジャー』。
『空き家レンジャー』とは、使われなくなり放置された空き家をリノベーションし新たな価値を生み出すボランティア集団。
その特徴は、改装活動をイベント化しみんなでわいわい楽しくやること!メンバーひとりひとりが好きな色を選んで「○○レンジャー」になれるのも魅力のひとつで、現在レンジャーは400色を超えているのだとか。
これまでの活動はというと、
・逗子の古民家をシェアハウスに
・社員寮だったところをモノづくり工房&シェアキッチンに
さらに空き家だけに留まらず…
・漁港などで処分に困っている空き船を子どもが遊べるプールに
・空きビルをコワーキングスペース&シェアバーに…
などなど、無限の発想力で次々とリノベーションを実現させています!
そんな空き家レンジャーの代表を務めるピンクレンジャー・加藤さん(写真右)が全力で応援したい!と紹介するのは横須賀で空き家を再生したいと立ち上がった2人の若きレンジャー!
スカーレットレンジャー(写真左)は、第20回イチロクカンファレンスにも登壇し横須賀市谷戸地域の空き家を使った街歩き型リアル脱出ゲームを開催するというNELD代表・三田さん。ターコイズレンジャー(写真中央)は横須賀市秋谷の空き家を「記念日を過ごすためのホテル」として開業しようと動き出しています。
「横須賀の未来を担う若者を応援しましょう!」と加藤さん。
空き家レンジャーの挑戦はまだまだ続きます!
空き家レンジャー┃Facebook
07. 久里浜商店街協同組合 理事長 森下守久 氏
「久里浜商店街の新しい取り組み〜キャッシュレス導入事例等〜」
本日最後の登壇者は、久里浜商店街協同組合の理事長をつとめる森下守久さん。
商店街自体が衰退しつつある近年、時代の流れに合わせてキャッシュレスを導入するなど、新たな挑戦をし続けています。
大型店であるイオン久里浜店がオープンした際には、久里浜商店街の多くの店舗でWAONを導入。湘南信用金庫1階にはチャージ機も設置しました。WAONカードといえば地域ごとにいろいろなデザインを販売していますが、『横須賀開国WAONカード』はなんと久里浜商店街ポイントカードとドッキング。大型店と商店街とが共同して地域活性化を図るというのは全国的に見ても初の取り組みだったのだとか。また、この『横須賀開国WAONカード』は全国どこで使っても、横須賀市に5%の利益が入る仕組みになっているというから驚きです。
最近ではキャッシュレス化の波に乗って新たにpaypayを導入するなど、進化を遂げている久里浜商店街。
「お客さんにキャッシュレスが浸透する前に、まずは自分たちが慣れなければと。商店街でも対応できるだけの体制は作るべきかなと思っています」と森下さんは語ります。
今後は横浜F・マリノスの拠点が移ってくるほか、他地区の警察署や市民病院の移動先になっており大きな変化が予想される久里浜地区。
これからのさらなる発展に期待せずにはいられません!
最後はお決まりのイチロクポーズでフィニッシュ!
次回のレポートもどうぞお楽しみに!!